幸せになりたいけど 頑張りたくない

実家暮らしアラサー女のブログ。「言語化能力を鍛えるため」という大義名分で更新されるが中身はくだらない。たまにコスメ・映画レビュー。

ピアスの穴がふさがった

少し前、インスタで好みのデザインのアクセサリーブランドを見つけた。なかでもピアスがどんぴしゃで、シンプルで、どんな服にも合わせられるであろうオーソドックスなデザインは私が求めていたものだった。普段アクセサリーを身に着けず、あまりお金をかけてこなかった私にとって高価なそれを「買う!」とやっと決心できたのは数日前。そして気づいた。

「ピアスの穴、ふさがってない?」

もっと前にも気づいても良さそうなものだが、いざそれを手に入れるという段階になってようやく私の想像力は働き始める。両耳にピアス穴は空いているが、空けたタイミングはそれぞれ違う。高校生の頃に空けたピアス穴は、空けてから10年以上経っているから全く問題ないが、問題はもう片方の、数年前に空けて以来ろくにピアスを入れていない穴だ。せっかくの決心がムダになるのでは、あのかわいいピアスを着けられると思ったのに、と早速くじけそうになる自分を奮い立たせ、鏡の前に立った。

少し前に「もう着けないから」とあまり使用頻度の高くなかったピアスを一気に処分した私の手元に残っていたのは、たった1つだけ、一般的には「ダサい」といわれそうなデザインのものだった。どうせ人に会わないし誰も私が着けてるピアスなんか見てないし、とピアスを挿す。途中までは入った、が、どうしても耳の裏からピアスの先が出てこない。諦めようか迷ったものの、できることはやろうと「ピアス穴 ふさがった」でググった。ピアスと耳を消毒し、同じ箇所にすべりを良くするために乳液を塗り、耳を引っ張り少しでも穴に通りやすくし、耳の裏からピアスを挿してようやく、ようやく通った。おめでとう私。あなたの決心はムダにならなかった。

 

そもそも私は片耳にピアス穴が空いていれば充分だった。もう片方の耳にピアス穴を空けたのは「女性らしくなって恋人をつくろう!」と意気込んでいた時期に、「男性の狩猟本能をくすぐる揺れるアクセサリーを着けましょう」と本に書いてあったのを見たからだった。ファッション雑誌やテレビに出ている芸能人を見ると、素敵な女性はみんな両耳に同じピアスを着けていた。ピアス穴を空けてほどなくして、女性らしくなることにも恋人をつくることにも精神的なしんどさをおぼえた私は、すべて放り出した。両耳にピアスを着けるのは新鮮で、その後もしばらく続けていたものの、それもやがてしなくなった。そうしているうちに穴もふさがりかけた、というのがなんとも私らしい。浅い決心しかできないから、ちょっと辛くなっただけですぐやめてしまう根性のなさは、このときにも発揮されていた。私の過去や学歴みたく、ちゃんと痕を残して。

 

ピアス穴を安定させるため、しばらく「ダサい」ピアスを着けて過ごすことにした。まだじんじん痛むけど、そのうち落ち着くと信じてる。肝心のアクセサリーは、まだ買っていない。