ある映画を元ネタにしたマインドファック・ムービー。
マインドファック・ムービーとは、見る人の予想を覆すドンデン返し映画のことだそう。
とある映画感想ブログで、私の大好きな映画が元ネタになっていることを知ったのが鑑賞のきっかけ。
なので、この作品の肝ともいえるドンデン返しの部分は素直に楽しめんかったけど、それでもおもしろかった。
何がおもしろかったのか?
①ドンデン返しが2回!元ネタ映画を知っている人も、最後は騙される
最初の1回は元ネタ映画を知っている人は騙されない。けど最後のドンデン返しは元ネタ映画を知っているからこそ騙される。こちらの裏をかくよう練られていて「やられた!」と思う。
②元ネタ映画がおもっきし出てくる
元ネタって普通隠したいものだと思うのだけど、思いっきり出てくる。しかも主人公の部屋に。
自分の好きなものが元ネタに使われていると「元ネタの方が優れている」と証明したくなるというか、反発したくなるけど、劇中でここまでネタばらししていると好印象しかない。同じものに憧れ影響を受けた同士、とでもいうのか、そんな気持ちが芽生える。
脚本の詰めの甘さが気になる場面もあれど、同じ映画ファンとして許しちゃう!
あるもののCG映像、一時停止して入る主人公のナレーション、高速巻き戻しなど、元ネタ映画のまんまで最早潔い。
③サイバー空間の表現
サイバー空間を満員電車のように表現していて、これが意外と合ってる。というか「サイバー空間ってこんな感じかも」と思わせる。
自分以外の乗客(ユーザー)がいることはわかるけど、素性まではわからない。
ラスボス的存在・MRXの衣装が安っぽいことや、ハッキングを行っているPC画面のリアリティのなさは気になったけど、同じ映画ファンとして許しちゃう!(2回目)
運悪く?ハッキングやSNSを題材にした映画が元ネタ映画の監督作にあって、「よくあんなにリアルに作れたな」と感心したり。
元ネタ映画のファンにも好感を抱かれる、なかなか希有な映画。
最後に、ネタばらしのシーンを。
石けん石けん!